第30章 三策の実行(神社の新設)

 第一策の実行は、新田内字(そ)ノ割、(せ)ノ割と会所前の3ヶ所に神社を新築し、これを内宮と外宮と定めた。

明治28年1月1日、伊勢大廟皇大神宮の御霊を奉祀することを定め、直ちに同月7日をもって牟呂八幡社へ仮鎮座式を行い、2月10日に(そ)ノ割に新築した社殿に遷しまいらせ、うやうやしく鎮座の式典を挙げ、同時に豊受太神宮を(せ)ノ割、及び会所前の外宮へ鎮座の式を行った。

 内宮の境内は1,500坪あって鳥居、石灯篭等を備へ、おごそかにして松や杉が繁茂し、外宮は150坪づつで、お社、その他総て内宮と同じである。