当新田の耕作地を区割し60間毎に用水路と悪水路とを一筋置きに、一筆の耕地は1町2反歩で用悪水の掛引き自在である。
また、悪水路の両堤防を道路にし、この悪水路の多くは船の通行に利用するもので肥料、及び藻草等を運搬するが、船が利用しない箇所は車道にした。
なお、住民に対し無利息で金を貸与し、船やその他の農具を買入した。
また、田起しするためには牛馬を使って耕やすのが最も効率が良く、田面は60間四方にて屈曲がないので牛馬の動きに都合好であるため、賃金も古くからある変形の田に比べれば5割方安価である。
しかし、賃金は年々立会の上これを決定することにしていて、牛馬で耕やす者には時々賃金を立て替え、小作人の都合により取立する方法や、牛馬で耕すのを希望する者に対し、お金を貸与し牛馬の買入を奨励したことにより、現在新田内に飼育される牛馬は50余頭におよんでいる。